ベスト・プランニングの長沼です。
前回に引き続き、寺尾北分譲住宅のレポート、内部施工について書いていきます。
外周部の柱、間柱、筋交はGLから1メートルの高さまで天然素材由来の塗装炭を用いて防蟻処理を行います。
防蟻処理は予め土台や柱に圧入しておくタイプもありますが、弊社では健康に害のない自然素材由来の材料を使用しています。
防蟻処理を施した後、外周部に貼る面材を施工していきます。
面材施工後、基礎外周部の底盤に折り返し部分にも断熱材を施工していきます。
この際、底盤には固形の断熱材を使用しますが基礎施工時に施工した立上り部の断熱材と土台の取り合い部には、発泡ウレタンを吹き付けます。
こうすることで、基礎の気密性を高め、断熱材の無いパッキン部分の断熱補強となります。
計算上では現れないこうした細かい部分への配慮が家づくりには非常に大事ですね。
基礎の断熱施工が終わると、床の施工です。
1階部分の床は、大引と直交方向に一尺(約303㎜)ピッチで根太を配置し、その上に床合板を敷いていきます。
これは根太工法と言って、現在は施工の容易性と耐震性から厚い板を引く剛床が採用されることが多くなってきました。
弊社でも2階以上の床では剛床を採用していますが、床への荷重が小さく、捩じり荷重も小さい1階では根太工法を採用しています。
施工自体は少し面倒ですが、床下地と土台の間に隙間を作ることで通気性を確保でき、床板を健康に保つことができるメリットがあります。
断熱施工前に、サッシが取り付けられ、電気配線、設備配管が施されます。
サッシの周囲の取り合い部分に現場発泡のウレタンを施工していきます。
また、仕上げの際に必要となってくる棚や設備のための木下地や、天井ボードの下地となる野縁もこの段階で施工されます。
屋根には、断熱施工前にルーフスペーサーを施工します。
この部材は屋根の野地板(合板)と断熱材の間に隙間を作る部材です。
野地板は透湿性が無いため、屋根の屋内と屋外の湿気のやり取りがありません。
そのため、この部材を使って断熱材との間に隙間を作ることで、軒裏から棟まで空気が流れるようにしておくことで、空気の流れを確保し、余計な湿気を排出することができます。
家の老朽化の始まりの一つは屋根の劣化ですので、こうした工夫をしておくことで劣化を抑えることができます。
電気配線、設備配管が施工されたのち、断熱材が吹き付けられます。
断熱材は屋根170㎜、壁90㎜の厚さで施工しています。
以上で、寺尾北分譲住宅 内部施工1回目のレポートを終えたいと思います。
ご覧いただきありがとうございました。
次回は断熱施工完了後の様子からお届けします。