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基礎・土台

寺尾北分譲住宅 基礎・土台敷

ベスト・プランニングの長沼です。

衞藤がうっかり上棟のレポートをアップしてしまいましたので、今回は一つ遡って寺尾北分譲住宅の基礎と土台をレポートしていきたいと思います。

 

工程として、遣り方といって敷地の中の建物の位置を出す作業から始まります。次に建物の基礎となる部分を少し掘り下げる根切り、砕石、防湿シートを敷いた後、捨てコン打設と続きます。写真では、捨てコンを打ち終わったところです。

 

この後、地中との熱のやりとりを軽減させるために断熱材を敷き込み、配筋していきます。

配筋完了の写真です。基礎の形状に合わせて型枠も設置され検査機関による配筋検査が行われたのち、コンクリート打設となります。

配筋はコンクリートの引張荷重を受けるとても重要な部材です。コンクリートの被り厚を確保するために、ピンコロと呼ばれるブロックを並べたうえに鉄筋を配置します。

 

底盤の打設が終わった後、立上り部分の型枠、断熱材が設置されコンクリートを打設していきます。

最後に玄関の土間を打設して基礎工事は完了となります。

 

コンクリートを打設した際に、バイブレータで振動を加えて気泡を逃がし、セメントと骨材(砂、砂利)などの素材を密接にしていきます。

振動を加えすぎると骨材が下部に沈み、ペーストが浮かび上がってきてしまうことがあります。

振動を与える時間としては、5~15秒が適切といわれています。

 

コンクリート打設後、天端を均した後、養生期間(一般的な建物の場合、平均気温が10℃以上20℃未満で6日以上)を経て型枠を取り外していきます。

枠を取り外したら基礎工事は完了です。

 

基礎工事が終わったら、土台工事です。図面と材料にふられている番付を確認し、所定の位置に材料を配っていきます。

配り終えると基礎に取り付けられている、アンカーボルトにあわせて穴を開けるための位置を出します。

 

全ての部材に位置出しを終えたら、一カ所でまとめて穴を開けていきます。この穴に基礎のアンカーボルトを通し基礎と土台を緊結していくので、真っ直ぐ通していきます。

 

土台と基礎の間には気密化が必要な外周部には気密パッキン、通気が必要な内部には基礎パッキンを敷き込んでいきます。

基礎パッキンは基礎と土台の間に通気層を設けて基礎コンクリートと土台が常にドライな状態が保たれるようにすると湿気から守られ耐久性の向上につながります。

 

土台が全て入れ終えたらカットスクリューという座金で締めていきます。このとき予め出しておいた墨にあわせて微調整しながら締めます。

土台は建物の自重や風などの力を基礎に伝える部材なので、しっかりと固定されてなければなりません。

基礎と土台を緊結し終えたら、床を支える部材の一つである大引という部材を配置していきます。大引きは基礎のない部分に設置するため、その代わりに支えとなる鋼製束を取り付けています。

束がないと、土台しか支えるものがないので耐力面や変形といった面で問題が出てきてしまいます。

 

最後に土台と大引が水平となるよう、大引に取り付けた鋼製束で高さを調整し固定しています。

水平がとれていないと床鳴りが起こる原因になってきます。

 

土台施工完了後、清掃し基礎の防塵塗装を行いました。従来は、土台施工の前に行っていますが、工程の都合上、土台施工後に行うこととなりました。

この後、材料が搬入され足場が建てられ上棟となります。

 

 

以上で基礎・土台工事についてのレポートを終えたいと思います。

次回は上棟が終わっていますので、内部施工の様子をお届けしたいと思います。