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内部施工

大和市T様邸 断熱施工&内部施工②

ベスト・プランニングの衛藤です。

 

梅雨明けの発表はありませんが、いよいよ夏が本格化してきた感じですね。

神奈川でも連日37℃前後の厳しい暑さに見舞われています。

地球環境が厳しくなるとともに、弊社の夏場の空調計画もここ数年大きく変化してきました。

夏場にも対応した小屋裏エアコンシステムと小屋裏のみにエアコンを設けた計画では冷え方に差があると思います。

サーキュレーターを使用した対流の促進などで現状の環境が大きく変わる場合もありますので、お困りの方がいらっしゃいましたらお尋ねください。

 

また建築計画中の方におかれましては、夏涼しく冬暖かい家をどこよりも安くご提供できる弊社の展示場を是非ご覧頂けたらと思います。

 

さて、今回は大和市T様邸の断熱施工と内部施工2回目の続きをお送り致します。

 

2021/3/20 撮影

まずは断熱施工の様子からお伝えしていきたいと思います。

写真は1階の壁断熱の様子です。

外壁面には発砲ウレタンが約100mm吹き付けられています。

T様邸では壁の柱の太さは3.5寸(105mm)をお選び頂きましたので、ほぼ壁いっぱいに断熱材が吹き付けれていることになります。

弊社では現場発泡の吹付ウレタンを施工していますが、種々ある断熱材の中でもこの断熱材を使用するのは気密性の確保が一番の理由です。

他の断熱材でも気密性の確保は可能ですが、施工者の技術による品質のムラがあることから、高い水準で品質の安定する本断熱材を使用しています。

 

 

こちらも1階の断熱材です。

断熱材の間に斜めに見える木材は筋交いです。

弊社では筋交いと耐力面材で主に地震による水平荷重を基礎に伝達しますが、基本的な考え方としてまずは筋交いで耐震等級3相当まで耐震性を向上させます。

こうした斜め部材の周辺は気密性が確保しづらいですが、ご覧の通り全く隙間の無い状態を作ることができます。

勿論発泡断熱材をただ吹き付けただけではダメなのでその他も様々な工夫で気密性を向上させています。

 

 

次は天井の断熱材です。

天井には最低260mm、場所によっては300mm近く断熱材が吹き付けられています。

このようにしっかり屋根に断熱材を吹き付けることで、夏場の日射を着実に防ぐことができます。

T様邸では吹抜けとつながる小屋裏を設けましたが、しっかり断熱施工をしておけば、寒さ暑さを感じることがなく、小屋裏も快適な環境となります。

 

 

小屋裏側から撮影した断熱材の様子です。

整然と並んだ木材とその間を隙間なく埋められた断熱材が見えますね。

断熱材自体はウレタンのため、紫外線に晒されなければ経年劣化はほとんどありません。

一方で地震による変形には追随できないので、家自体をあまり変形させないことが大事です。

弊社では少しでも家全体の剛性を高めるように、筋交いを配置したり面材を取り付けたり、床版の厚さを上げたりしています。

地震に耐えるだけでなく、断熱気密性の維持ににも一役買っています。

 

 

断熱施工後は、まず天井の石膏ボードを貼り、その後床の施工を行っていきます。

フローリングはまず割り付けを決め、床に墨出し(位置の印付け)を行ったうえで、片方から貼っていきます。

基本的にさねというフローリングの端部に加工された凹凸をはめ込みながら、小さな釘で設置していきます。

フローリング自身の製造精度もあるため、それをどのように吸収して隙間なく並べていくかは大工さんの腕の見せ所ですね。

 

 

2021/4/6 撮影

フローリングを貼った後、壁の石膏ボードも貼り上げられました。

石膏ボードをである程度内壁を作り上げた後は、細かい造作作業などの大工作業の仕上げを行います。

石膏ボードが整然と貼り付けられている様子が分かりますね。

このように下地を丁寧に作り上げておくと、内装(壁紙等)を行った際も出来栄えが良くなり、経年の劣化も減らすことができます。

 

 

この日は階段を掛けるべく、準備を行っていました。

階段はまず側桁という階段を受ける材料を取り付け、その側桁に蹴込板や踏板を設置していきます。

写真に見えている材料が側桁です。こちらには白く見える溝が見えますが、この溝に材料をはめ込んでいくわけです。

 

 

2021/5/4 撮影

階段をかけ終わり、細かい造作が完了すると大工工事は完了となります。

次はキッチンなどの設備を取りつけ、壁紙施工と移っていきます。

壁紙施工はまず石膏ボード間の隙間やビスの穴を隠して平滑にするパテ打ちから行います。

パテ打ちは下パテと上パテと2回に分けてパテを打っていきます。

この下地作成作業が仕上がりに最も効いてきます。

大工さんの石膏ボード作業が非常に丁寧なので、作業前で既に不陸(表面の小さな凸凹)が小さく、パテを打つ範囲は限定的でよいそうですが、それでもこのパテ打ち作業は数日要します。

 

 

こちらは糊(接着剤)を壁紙に貼り付けている作業の様子を撮影しています。

壁紙と糊をセットして、任意の長さを入力すると自動的に糊をつけて材料が排出される仕組みです。

お選び頂く壁紙の種類も通常十数種類になりますから、都度壁紙をセットしなおして糊付けを行います。

 

 

今回は最後にキッチンと周辺の壁紙の様子をお見せして終わりにしたいと思います。

左には周囲と異なるアクセントの色をお選びいただいていますね。

壁紙は非常に種類が多いので、選ぶのに皆さんかなり労力を要します。

無難に落ち着いた雰囲気にするもよし、派手な壁紙でテンションを上げるのも良しです。

折角の注文住宅ですから、人の目を気にしない、自分の考えの詰まった内装にしたいですね。

 

 

以上で、大和市T様邸の断熱施工と内部施工2回目のレポートを終えたいと思います。

次回はいよいよ最終回、完成の様子をお伝えします。