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建築現場レポート

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上棟

横浜市M様邸 上棟

神奈川で快適をデザインする工務店、ベスト・プランニングの衛藤です。

先月、今月と20代の若いお客様からのお問い合わせが非常に増えている印象です。

日銀の政策金利の上昇を受け住宅ローン金利が上昇しているにも関わらず、物価上昇、土地探し難とお客様にとってかなり厳しい状況が続いています。

物価も金利も当分下がる気配がないため、家づくりは早ければ早いほどお得な気がしております。

 

今回は、横浜市M様邸の2回目の建築現場レポートです。

前回は、少し複雑な敷地形状に合わせて凹凸の多い基礎を施工していく様子をご紹介しました。

基礎工事が完了すると、いよいよ建物の骨組みを一気に組み上げる「上棟」を迎えます。図面で見ていた建物が、わずか一日のうちに実際の立体として姿を現していく、家づくりの中でも特に変化の大きい工程です。M様邸では、土台に米ヒバを使用し、柱は基本的にアカマツを使用しています。構造材は工場であらかじめ加工するプレカット材を使用し、現場では一本一本の部材を決められた位置へ組み上げていきます。それでは上棟当日の様子をご紹介していきたいと思います。

 

胴差の設置

 

2022.03.01 撮影

朝一番、上棟に参加する大工さんたちが現場に集まってきました。

上棟の日は、普段より多くの職人さんが集まり、柱や梁を順番に組み上げていきます。写真でも、これから使用する構造材が現場の中にまとめて搬入されていることが分かります。

M様邸は建物形状にも凹凸がありますので、使用する部材の種類や位置も多くなります。それぞれの材料には取り付ける位置を示す記号(番付)などが記されており、それを確認しながら作業を進めていきます。

 

大工さん集合

 

まずは1階の柱を建てていきます。

上からの写真を見ると、基礎の形に合わせて柱が次々と立ち上がり、前回ご紹介したM様邸独特の平面形状が、そのまま建物の骨組みになっていく様子がよく分かります。

M様邸では柱に基本的にアカマツを使用しています。柱は建物上部の荷重を受け、梁や土台を介しながら基礎へと伝えていく重要な構造材です。

プレカット工場であらかじめ柱の長さや接合部分が加工されていますので、現場では番付を確認しながら所定の位置へ一本ずつ建て込んでいきます。

 

1階管柱の設置

 

柱が建ってくると、次は柱の上部に「胴差(どうさし)」を組んでいきます。

胴差は主に建物外周部で柱同士をつなぐ横架材で、2階の床を支えるとともに、柱から伝わってくる力を建物全体へ分散する役割があります。

写真では、大工さん数人で長い部材を持ち上げ、柱の上部へ納めている様子が見えます。柱だけが並んでいた状態から横方向の部材が入ることで、建物全体が安定し大工さんも作業しやすくなります。

 

1階胴差

 

こちらでは1階上部の梁を組んでいます。

梁は柱と柱の間を水平につなぎ、上階や屋根から受ける荷重を柱へ伝える部材です。場所によって支える距離や荷重が異なるため、梁の成(高さ)もそれぞれ構造計画に応じて決められています。

写真を見ると、梁の端部には複雑な凹凸の加工が施されていることが分かります。現在の木造住宅では、こうした継手や仕口の多くをプレカット工場で加工しており、現場では図面どおりに組み合わせていきます。更に木材同士の伝統的な仕口に加えて、必要な部分を羽子板ボルトなどの金物で補強しながら建物を組み上げていきます。

 

 

1階の柱と梁が組み上がると、その上に2階の柱を建てていきます。

写真ではすでに1階部分の骨組みがほぼ形になり、その上に2階の柱が並び始めています。

上棟というとクレーンで次々と材料を吊り上げるイメージもありますが、現場の状況や部材によっては、このように大工さん同士で材料を受け渡しながら施工していきます。

M様邸は周囲を住宅(道路)に囲まれた現場ですので、限られた作業スペースの中で材料を整理し、施工する順番を考えながら建方を進めていく必要があります。

 

 

続いて2階の梁を組んでいきます。

2階部分でも、柱の上へ梁や胴差を架けながら水平方向の骨組みをつくっていきます。写真を見ると、梁の上に乗りながら大工さんが木槌を使って部材を納めている様子が分かります。

プレカット材は精度よく加工されていますが、ただ置くだけで組み上がるわけではありません。それぞれの仕口を確実に納め、建物の通りや垂直を確認しながら施工していくことが大切です。

このあたりまで進むと、1階・2階の空間構成がかなり分かるようになってきます。

 

2階の梁

 

2階の骨組みができると、今度は屋根を支える構造へ進んでいきます。

写真に見えている屋根面を支える横方向の部材が「母屋(もや)」です。母屋は、この後施工する垂木を受ける部材で、屋根の荷重を柱や梁へ伝える役割があります。

住宅が密集した場所では、基礎の時にはなかなか分からなかった周辺の景色も、上棟して屋根付近まで上がると一気に見えるようになります。

ここまで来ると、朝にはまだ1階の柱を建て始めたばかりだった建物が、すでに住宅らしい高さまで組み上がっています。

 

母屋

 

母屋が組み上がると、その上に「垂木(たるき)」を取り付けていきます。

垂木は屋根の勾配に沿って並べる部材で、その上に施工する野地板や屋根材を支えます。写真を見ると、棟から軒先方向へ規則正しく垂木が並んでいることが分かります。

M様邸では、この屋根の内側にフォームライトSLを260mm施工する仕様となっています。屋根断熱施工ではルーフスペーサーを使用して屋根の通気層を確保し、野地板を湿気から守ります。

断熱性能を高めるだけでなく、屋根内部の空気を適切に動かすことも、屋根の耐久性や夏場の熱対策を考えるうえでは重要になります。

 

垂木

 

垂木の上には野地板を施工していきます。

野地板は屋根材を支えるための下地となる面材で、この上に防水のためのルーフィングを施工し、最終的な屋根材を葺いていきます。

写真では針葉樹合板が屋根形状に合わせてきれいに張られ、建物の骨組みだった状態から、徐々に屋根として面がつくられていることが分かります。

M様邸の屋根には最終的に「バンビーノテゴラ」を施工し、その下にはタイベックルーフライナーを使用する仕様です。また棟部分には換気棟も設ける計画となっています。

屋根は雨から建物を守る非常に重要な部分ですので、上棟後はできるだけ早い段階で防水紙まで進め、建物内部へ雨水が入りにくい状態をつくっていきます。

 

野地板

 

夕方には屋根下地まで施工が進み、最後に上棟式を行いました。

写真は、棟梁がお酒とお米を使って建物を清めているところです。上棟式の実施有無はお客様によってさまざまですが、ここまで工事が無事に進んだことへの感謝と、これからの工事の安全を願って行います。

朝には1階の柱が並び始めたばかりだったM様邸ですが、一日の作業を終える頃には2階、そして屋根まで一気に組み上がりました。

 

上棟式

 

以上で、上棟のレポートを終えます。

次回からは耐力面材やサッシ、屋根、外壁下地など、建物を雨風から守りながら住宅性能をつくっていく工程へと進んでいきます。