建築現場レポートReport

大和市N様邸 上棟1

ベスト・プランニングの衛藤です。

気付けば年の瀬になってしまいました。

今回は今年の年初より建築が行われたN様邸のレポートを行いたいと思います。

いつもは基礎⇒上棟⇒内部施工⇒完成という流れなのですが、諸々の事情で、基礎工事関連の写真があまりにも少ないため、今回は上棟からレポートを行います。今回は2階に分けてじっくり書いていきたいと思います。

 

 

1/24/2020 撮影

上棟の日は早朝7時頃から大工さんが集まってまいりました。N様邸では大工さん7名とクレーン屋さん、現場監督さんと私の10名でスタートです。

作業開始前の雑談で、どのような建築物か皆で共有します。特に気を付けなくてはいけない点を話し合っていることが多いようです。

現場監督さんと私は足場のネットを掛け始めます。足場のネットは上棟の際は粉塵が隣地に落ちない様に養生する意味合いがあります。その後は吹付け塗装の塗料が舞って隣地を汚さないという効果もあります。この時期は特に問題にはなりませんが、台風時期には風圧荷重を受けすぎて、危険な状況を発生させる場合があり、一部畳んでおくこともあります。

 

 

次に柱を立てていきます。N様邸では一般的な住宅と同じ3.5寸の柱と梁を採用頂きました。弊社では標準仕様は4寸としておりますが、3.5寸の柱に筋交いと耐力面材を採用することで耐震等級3相当を確保しております。耐震等級3を確定させるためには、別途第三者機関の認定を取得する必要があります。

耐力面材は1階をモイス、2階をハイベストウッドを標準仕様としています。モイスは調湿性・透湿性・耐震性を兼ねそろえた優れた建材です。一方で金額も他の建材と比べてかなり高く、施工性も悪いという欠点があります。地震荷重は1階が大きいため、効率的に1階への適用を標準仕様としています。

 

 

柱が組み終わった後は、胴差という外周部の梁を設置していきます。

胴差を先に設置することで、構造全体が安定し、大工さんたちがその上に乗って作業を進めることが出来ます。胴差は梁せいが高く、重量があるため、クレーン車で吊り上げて任意の位置まで移動した後、大工さんによって柱と結合されます。クレーン車が入らないような場所では、人力を使って数人で持ち上げて設置を行います。

柱と同様にほぞとほぞ穴を差し込むことで結合していきますが、その際は掛谷という大きなトンカチで梁そのものを叩いて入れていきます。

 

 

次の写真はN様邸で最も大きい梁を設置している様子です。1階のリビングには他の場所と比べて大きな空間を設けることがほとんどです。大きな空間では柱の本数が少なくなってしまい、結果として梁のスパンが広くなります。この為、大空間の周囲の梁は、一つ一つの梁せいが高くなってしまいます。

 

 

大きな梁を設置した後は、その間に小梁を設置していきます。こちらはシンプルな仕口になっていて、釘で仮止めを行い、最終的には金物で梁と梁を締結していきます。この後は、金物を設置・締結していきます。それが終わるといよいよ床板を敷いていきます。2階の床板は28mmの厚い合板を敷く、剛床工法を採用しています。一般的な住宅では24mmの板で剛床としますが、それと比べて曲げ強度で40%程度強くなります。2階は比較的潤沢に小梁が入っているため、床の支持点が多く、変形が抑えられるために剛床構造としています。

一方で1階の床は2階と比べて大引きの本数が多くないため、根太工法を採用しています。

 

 

金物を締め込む前は、まだ構造自体はそれぞれが緩く結合されているだけですので、それぞれの構造の鉛直が正しく出ていません。そこで下げ振りという道具を使って鉛直を確認していきます。鉛直が出ていない場合は、屋起こしという突っ張り棒で構造の傾きを修正していきます。修正した後は、仮止め用の筋交いで固定し、金物を締め込んでいきます。

 

 

家の隅には通し柱という長い柱を使います。この柱に胴差は組付けられています。1つの柱に2つの構造材が取り付くので、通常の仕口では断面欠損が増えて無視できない量となってしまいます。そこで、通し柱には予め金具を仕込んでおいて、この金具を介して荷重のやり取りを行うような構造としています。胴差側に見える2つの金具はドリフトピンといって、差し込んだ後にこのピンを打ち込むことで固定される仕組みとなっています。

 

 

1階が終わると2階の材料の搬入を進めます。プレカット屋さんや材木屋さんから届いた材料を次々にクレーンで吊り上げていきます。荷物で一杯になって動けなくならないよう、順番や位置を適切にコントロールしていく大工さんと、正確に荷物を下ろすクレーン屋さんの連携にはいつも驚かされます。

 

 

今回のレポートは以上で終えます。

次回は年明けに上棟2回目のレポート行います。

 

今年は年初から新型コロナウイルスが上陸し、Stay Homeや営業自粛が長らく続きました。

このような中でも、自粛解除後、多くのお客様にご来店頂き、ご契約を頂きまして、大変ありがとうございました。

特に9月以降、弊社の能力とキャパが不十分で、設計やお見積り、技術的なご案内を度々お待たせしてしまい申し訳ございませんでした。来年も効率化を少しでも進め、多くの方にご満足頂ける家づくりを進めていければと思います。

2021年もベスト・プランニングをどうか宜しくお願い致します。