建築現場レポートReport

藤沢市N様邸 上棟

ベスト・プランニングの衛藤です。

今回は藤沢市N様邸の2回目のレポート、上棟をお送りいたします。

 

 

6/24/2019撮影

当日はあいにくの雨でしたが、上棟工事に着工致しました。早朝から続々と大工さんたちが集まってきました。大工さん7名と現場監督、クレーン屋さんと私で工事開始です。

 

 

まずは1階の柱を立てていきます。柱は土台側に加工された「ほぞ穴」に柱側の「ほぞ」を差し込んでいくことで設置されていきます。とりあえず立てているだけでいるだけですので、写真の状態では非常に不安定です。

 

 

次に外周部から梁をかけていきます。外周部の梁は「胴差」と呼ばれ、この梁でぐるっと構造全体を囲むと構造の系全体が非常に安定になります。作業上も安全性が向上するため、上棟時は胴差から梁を施工していきます。大工さんが「掛矢」と呼ばれる大きいトンカチでトントンと叩く音が響きます。梁と柱もほぞ穴で嵌め合わせているので、穴が合うように下から大工さんが柱を保持している様子が分かります。

 

 

徐々に梁がかかってきました。主要なせいの高い大きな梁はクレーン車によって懸架されて、設置位置まで運ばれます。雨で足元が滑りやすくなっているので、皆さん慎重に作業を進めていています。

 

 

2階の梁が全てかかったら、金物で固定する前に、構造のゆがみを確認します。「下げ振り」(写真右側、柱に設置)という測定器を用いて鉛直を確認して、その後「屋起こし」(写真左、斜めに設置)という器具で突っ張って柱の鉛直を修正します。修正された柱には仮筋交いという板が設置され、仮固定されます。

 

 

一方2階では金物が設置されていきます。梁同士は「羽子板ボルト」と呼ばれる金物で締結されていきます。1階で歪みを直した後、2階の羽子板ボルトのナットを締め付けて、それぞれの梁同士は固定されます。数がとても多いので役割分担を決めて、一気に設置していきます。

 

 

外から見るとだんだん家らしくなってきました。

 

 

金物が締結されたら、2階の床板を並べていきます。床は1階が根太工法、2階は剛床工法が弊社の標準です。2階には厚さ28mmの厚い合板を貼ります。1階は根太工法は、上棟が終わった後に施工していきます。

2階は密に入っている梁が支持点となって、荷重による面外変形(下向きの変形)が小さくなりますし、床面の面内剛性を上げることで家全体の捩り剛性が上がっていきます。

一方で、1階は支持点が少ないので、支持点間隔を増やすために大引き、根太といった材料で面外変形を抑えられる根太工法を採用しています。このようにすることで、1階床下の空気の流れも良くなりますし、メンテナンス性も上がります。

 

 

2階の床の設置が終わったら、1階と同様に柱を立てて、更に梁をかけていきます。写真は2階の梁が概ねかけられた状態です。この辺の流れは1階と同様ですね。

 

 

ベランダの柱と梁を施工する写真が取れたので、掲載してみます。ベランダも短い柱と長い梁で構成されています。柱と柱の間は間柱が施工されますが、上棟の後に実施されます。

 

 

2階上の梁まで設置が完了したら、屋根を保持するための「小屋」を組んでいきます。まずは「小屋束(こやづか)」という柱のような鉛直荷重を伝える部材を設置していきます。束を設置した後は、水平方向に「母屋」という部材を設置していきます。それぞれの束と母屋は「かすがい」という金物で締結してきます。

 

 

水平方向の母屋の上には更に垂木という構造が斜めに掛けられていきます。この垂木が屋根の荷重を受けてそれぞれの母屋に荷重を伝達していく役割を担っています。既に左側には屋根の下地となる野地板が設置されている様子が分かります。

 

 

屋根が全てかかったら、最後に下屋を施工していきます。下屋は垂木の受けを設置し、その上に垂木、野地板を設置していきます。下屋の面には既に面材が(完全固定ではありませんが)設置されていますね。

下屋を設置する頃には夕方になりました。N様邸では上棟式を実施しました。上棟式の実施の有無についてお客様からお問い合わせいただくことがしばしばあります。昔の様に近所の人を集めて、餅まきをすることは最近はほとんど無いようです。四方固めという儀式で家の四方をお清めしていくことと、上棟して頂いた大工さんに感謝の意を伝え、その後の工事の無事を願うことが上棟式の意味合いになります。上棟式をされず、土台敷や内部施工直後に棟梁に直接挨拶される場合も最近は増えてきました。大工さんと仲良くなっておくと、いろいろ聞きやすいというメリットはありますが、建築の品質に影響があるものではありません。

 

 

以上でN様邸の上棟のレポートを終えます。

次回は内部施工の1回目をお送りいたします。