ベスト・プランニングの衛藤です。
梅雨が明けて暑い日が続いています。弊社のお客様は是非24時間冷房をしっかり稼働して頂き、体に負荷をかけず快適にお過ごし頂けたらと思います。
さて、今回は前回に引き続き、川崎市N様邸の上棟の様子をレポートしてきたいと思います。

8/23/2019
当日私は土地契約の立ち合いがあり、お昼から参戦です。
午前中は現場監督さんからの視点で写真を撮影頂きました。
大工さんは7時半ごろから集まり、8時ごろには作業が開始されていたようです。
まず1階の柱を立てるところからスタートです。柱側に加工されたほぞと土台のほぞ穴を結合することで柱を設置していきます。
柱は主に重量と地震の際の上下荷重を受け持つ役割を果たしています。柱に圧縮が作用する場合は柱底面と土台の設置面で荷重を伝え、引張が作用する場合(ケースとしては少ない)は基礎に設置されたアンカーボルトが柱と締結されていることで荷重を伝達しています。
まずは全ての柱を立ててしまいますので、写真の様に地面からにょきにょき柱が生えた状態になります。

次は1階の梁です。基本的にはまず外周部に通っている大きな胴差と呼ばれる梁を設置していきます。こうすることで構造全体が安定するので、揺れずに大工さんが作業しやすい状況になります。その後写真の様に、梁を掛けていきます。梁は重量がかなりある部材ですので、クレーン車で吊り上げて、任意の位置まで下ろしていきます。
その後、「掛け矢」とよばれる大きな木槌で叩くことで、ほぞや仕口と呼ばれる凹凸に部材を嵌め込んでいきます。手前に見えているのは隅柱と言って角の柱になります。こちらの柱は1階から2階まで通っていることが多いです。2階部分ではこの柱に2方向から胴差が取り付くことになります。他の柱や梁と同様の構造だと柱の切れ込みが多く、断面欠損が多くなってしまい、ウィークポイントとなってしまうので、この部分だけは予め金具を仕込んでおく構造となっています。梁側はドリフトピンというバレット型のピンを嵌めあいで締結していきます。

梁を設置した後は、金物を取り付けてそれぞれ梁同士を締結していきます。締結には羽子板ボルトという金物を使用し、ボルトと座金、ナットで取り付けていきます。
その後は2階の床の下地となる床板を設置していきます。弊社では1階は根太工法を採用し、2階は剛床工法を採用しています。2階は梁が多く、合板の支持間隔が狭いことと、地震に耐えるために床の剛性を上げるためです。
一般的な住宅では24mmの合板が使用されますが、弊社では28mmの合板を使用しています。上下荷重に対して(合板にとっての曲げ)の強度は40%程度、面内のせん断強度17%増加します。また、剛性を上げると、ねじり荷重を外周の耐力面材にスムースに伝達できるメリットもあります。

次に2階の柱を立てていきます。こちらは1階と同様で、まずはほぞ穴に柱側のほぞを差し込んで立てていきます。

その後1階と同様に2階の梁を掛けていきます。写真では掛け谷で上から叩く人、柱のほぞと梁のほぞ穴を合わせる人と作業分担している様子がわかります。写真には写っていませんが、現場が良く見えないクレーン車の運転手さんに合図を出す人もいます。

外から見ると随分家らしい形になってきました。

柱と梁が組み合わされた後は、(1階も同様ですが)柱と梁を金具で締結する前に、構造のゆがみを直す作業を行います。ほぞや仕口(梁同士の結合)は基本的に差し込んでいるだけですので、組んだだけでは小さなゆがみが多く存在します。そこで下げ振りという鉛直を見る道具で確認しながら、屋起こしという道具で突っ張りながらそのゆがみを正していきます。各方向のゆがみを直したら、その状態で固定できるよう、仮筋交いという部材で固定していきます。写真中央から左右に伸びているのが仮筋交いです。

次に屋根を支えるための小屋組みです。まず小屋束という短い柱を立てていきます。その後水平部材である母屋(もや)を設置します。小屋束と母屋はかすがい、という金物で連結されます。子はかすがい、のかすがいですね。小屋組みも1階や2階と同様にゆがみを取るために鉛直を確認していきます。小屋組は雲筋交いという部材で固定をしていきます。この部材は仮固定ではあるものの、取る必要はないので、そのまま残します。

母屋がかかったら、次は屋根の下地を受ける野地板を受けるための垂木を並べていきます。垂木は釘でも締結されますが、所定の引き抜き強度が出るように専用の金物も同時に使われます。この金具は端部の屋根のあおり荷重に耐えられるように、主に端部に設置されます。

最後に野地板が貼り付けられます。野地板は合板で、屋根下地となって、直接屋根の荷重を伝達する役目があります。合板なので透湿性が低い弱点がありますが、弊社では屋根に通気層を取ることでこの弱点を克服しています。写真では大工さんがエアツールを使って釘をどんどん打ち込んでいく様子が分かります。

野地板を貼り、破風などの造作を行ったらひとまず建前は完了します。外から見ると写真の感じです。柱も太いので、存在感がありますね。

以上で上棟のレポートを終えます。
次回は内部施工の1回目のレポートを行います。