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建築現場レポートReport

大和市O様邸 上棟

ベスト・プランニングの衛藤です。

首都圏は蔓延防止措置や非常事態宣言が発出されてはおりますが、このような中でもご興味をお持ち頂き、ご見学にお越しいただきありがとうございます。

今年は年始より常に3現場が動いておりますので、現場見学にもご案内が可能でございます。

ご希望の方はお問い合わせフォームからご連絡下さい。

さて、今回は大和市O様邸の2回目として上棟のレポートをお伝えします。

2020/2/27

快晴の冬空の下、早朝から大工さんとクレーン屋さん、現場監督と私が集合しました。

隣地側のご迷惑とならないよう、まずはネットを貼っていきます。

工事のスタートは管柱を並べるところから始まります。O様邸ではベースをヘーベルウォール100でご選択頂き、柱の太さを一般的な105mm(3.5寸)にしています。

土台にはほぞ穴という穴があけてあり、柱側に加工されたほぞをほぞ穴に差し込んでいていきます。この状態ではまだ柱が突っ立っている状態ですので、柱はふらふらしています。

次に1階の梁をかけていきます。梁は外周部の胴差と呼ばれるせいのある梁からかけていくことが多いです。こうすることで構造全体が安定し、大工さんが梁の上に乗っても危険でない状態になります。写真の様に今回は2方向についてはかけてしまい、そこからまず太い梁を掛けて安定させようという考え方で進めたようです。どのように進めるかはケースバイケースで、大工さんたちがコミュニケーションを取って瞬時に決めて行くことがほとんどです。

大きな梁を掛け終わったら次は小梁を掛けていきます。この梁は俗に甲乙梁と呼ばれ、主に剛床工法の際に3尺ピッチで入れる梁の事を指します。

2階の梁を掛け終わったらこの時点では構造同士は結合されていないので、ゆがみがあります。

このゆがみを下げ振りという鉛直を確認する道具で確認し、その後屋起こしという器具で直していきます。全ての通りのゆがみを直したら、仮筋交いという部材で一度固定してしまいます。

2階では同時に大工さんたちが金物を梁などの結合部に仕込んでいきます。ゆがみが取れた後はこの金物を締め込んでいき、この状態で固定を行います。

写真では大工さん達が二人一組になって、鉛直を確認して、ゆがみを取っている様子が写っています。

金物は一般的な羽子板ボルトを使用します。金物工法には様々な結合方法があり、断面欠損が小さいほうが望ましい通し柱などの取り合い部には、予め金物を仕込んでおく方法があります。

写真ではこの予め仕込まれた金具をドリフトピンという金具で固定している様子が写っています。

よく尋ねられる質問に金物工法ですか?という質問があります。これは恐らくSE構法ですか?という意味かもしれません。詳細は省きますが、予め仕込まれた金具で比較的重たく強度の高い木材を締結する方法がSE構法で、こちらは各結合部が剛と仮定したラーメン構造になります。荷重の耐え方も軸組工法と異なりますし、大空間を作れるメリットから私自身はそもそも用途が違うと認識しています。断面欠損の点で有利だからと言って、変形や破壊におけるウィークポイントとならない部分にお金を使うことはナンセンスです(勿論大空間を作りたい場合は有効な手段の一つかと思います)。

2階の梁が掛け終わったら、それぞれを金物で締結していきます。金物で締結を行ったら、いよいよ2階床合板を貼っていきます。

2階の床は28mmの厚い剛床を採用しています。家には重心に作用する地震荷重と建物の剛性中心がずれている為、ねじりモーメントが発生します。このねじりを効率よく伝達し、形状を保持し、外壁面にせん断として伝えてくれる役割が厚い剛床にはあります。

2階の床板が貼られた後、2階の構造を組み立てていきます。1階同様にまず柱を立て、その後梁を載せていきます。一般的な1階リビングの建物では1階の梁が大きくなりがちで、2階の梁せいはさほど大きくありません。地震荷重も小さく、壁も多いため、2階は1階と比べて構造的に強くなります。

2階の梁がかかった後は小屋組みを行っていきます。小屋組みは屋根を支える小屋を作る作業です。1階や2階で実施した柱、梁と似たような縦と横の部材を使用しますが、主にかすがいという金物を使って固定をしていきます。所詮1つ2kN(200kg重)程度の強度しかない金具ですが、それぞれに設置していくことで屋根荷重(とその地震荷重)には十分耐えることが出来ます。

小屋組みは小屋束という柱のような部材に、母屋という梁のような部材を掛けて荷重を伝達する構造になっています。小屋裏を作る場合に、この小屋束が邪魔になるケースもしばしばです。このような場合には登り梁という棟から母屋(若しくは2階胴差)までを通す部材を使用します。上下荷重も梁で受ける為、登り梁だけでなく、棟木もせいが大きくなる傾向にあります。登り梁を使用した場合は必ず上部な金物で締結します。

母屋が掛け終わったら垂木という屋根の荷重を細かく受ける部材を設置します。屋根を受ける野地板の下地材としての役割もあります。

最後に野地板を屋根に載せて固定したら、上棟作業はほぼ終わりです。垂木があった部分には全て細かいピッチで釘を打っていくので、大量の釘を使用します。雨が降っていなければ、この後すぐに防水紙を施工していきます。

以上でO様邸の2回目のレポートを終えます。

次回は大工さんによる内部施工と断熱施工をお伝え致します。



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